九州は、美しい。

阿蘇山のダイナミックなランドスケープ、桜島と錦江湾のコントラストが織りなす景色といった広く知られる風景に限らず、白川水源や綾町の美味しい水、そうした環境で育つ野菜や牛・馬・羊などの農産物・畜産物、九州を囲む海からとれる海産物、そこに九州の食文化として結実した料理の数々がいかに美味であるかは、その地を訪れたことがある方には説明不要であろう。九州の酒といえば焼酎のイメージが強いが、九州北部を中心とした一帯の酒蔵が造る日本酒のレベルが極めて高いことは、日本酒好きには周知の事実。
別府温泉や黒川温泉など豊かで特色ある温泉地から、伊佐のような米どころ、上質な海苔がとれる有明海など、九州の自然とリンクしたスポットのバリエーションの幅広さは筆舌に尽くしがたい。
音楽にしても、九州出身のミュージシャンが数多く活躍し、評価を得ている。映像も、近年話題となったコンテンツで、九州のクリエイターが創っているものが少なくない。伊万里・有田焼や薩摩切子など、オーセンティックな工芸も豊富にある。
まだまだ例を挙げれば限りがないが、九州が産み出すあらゆる要素が、五感の全てに対して良い効果を与えてくれていると感じる。
そうした九州を一言でいうなら、自然と人間の営みの調和レベルの高さ・バランスにおいて「美しい」と表現するのが適切であると思う。
僕は東京に生まれて東京で育ち、国内のあちこちへ移住してきて、再び東京へ戻ってきた。その間、シンガポールや香港、クアラルンプールなどの成長めざましい近隣の都市を訪れて、各地の文化やビジネスにわずかばかり触れてきた。
そうやって様々に首を突っ込んできた結果、これからさらに住み良い地となるのは九州であるはずだ、と考えるに至った。
この妄想を裏付けるかのように、2016年に発表された統計によると、人口の伸び率において、福岡県が47都道府県中1位になったという。早い人はもう、九州へどんどん移動しているのだ。
福岡をはじめとする九州の都市、そして都市に隣接した豊かな自然環境は、僕のような人間が楽しく健康的に生きていくために必要なおよそ全てのものを与えてくれている。
そうした九州の大地や空気といったものを感じられる場所を、極めて個人的な感覚でセレクトし、1本の映像へと編集した。
1人でも多くの方に九州の美しさを感じ取って欲しい、九州を訪ねてみて欲しい、という九州への一方的な愛を形にすべく、僕が出来ることと言えば映像にするのが最も想いが伝わるだろう、と考え、九州全県を回って撮影してきた。

願わくば、この映像を通じて、九州を愛する仲間が増えてくれればと思う。


宮崎空港から羽田空港へ向かう機内にて
2016年12月吉日 SUPERIDOL
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